患者さんを想うたび、心に残る小さな痛み
『看護師が行うリンパドレナージと圧迫療法』として、リンパケアやリンパ浮腫のクライアント様を担当している祐子です。
初回は私が、病院を辞めて”民間でリンパケアを届けたい”という想いを支えてくれている、ひとりの患者さんとの実際のエピソードです。
私がまだ病院勤務をしている時に出会った、
今はもう絶対に会うことも叶わない、Oさんとの事がずっと忘れられずにいます。
私が総合病院で勤務していた時に、月に1回の治療に来ていたOさん
足の浮腫が気になるから見て欲しい!!
と相談を受け、業務中に少し状態を確認するためにベッドサイドへ…
体調も思わしくなく、いつもうつむき加減で表情を作るのも辛いのかな…という様子で、今まで担当になることもあまりなかったので、あえて話しをしに行く事はしていませんでした。
『ずっと気になってて、この足の重みで歩けなくて…こけてしまう。すぐ隣のトイレに行くのもやっとでさ。どうにかなるかな?』
とボソッと言われました。
- 足の冷え
- 強い浮腫み
- 怠くて座ってるのも辛そうなほどの浮腫み
その日は業務に少し余裕があったので、ベッドサイドで話を聞かせてもらいながら、足を触らせて頂きました。
ほんの10分ぐらいだったかもしれないけど、それだけでも動きが良くなる皮膚と、温かみも戻り、浮腫みが少し動く事に、ご本人もびっくりされ、
え!!すごい!!
表情が変わり段々と口数も多くなり笑顔もみられました。
その様子に私は驚き、浮腫みは辛かったけど諦められていたんだな…と。
注意点やご家族にお伝えして頂きたいケアの説明もしっかり聞いていただき
次回1ヶ月後の治療の時にセルフケアをまとめた資料をお渡しすること、
また出来る限り隙間時間で触らせていただきたい事をお伝えし、業務に戻った。
その帰り際
ありがとう!!また来週~!!お願いします!!
来た時とは別人のように明るくなった顔で、手を振って車いすをご家族に押してもらい帰られました。
いつも俯き加減で辛そうな様子とは別人のような表情が本当にうれしくて、
患者さんにとって、ほんの少しの私との関わりが、諦めていた浮腫みのケアが
明日への、もう少し先の未来への希望になっているかもしれない!
私の向かう先に少しでも、Oさんの様な方が増やしたい
とその姿をみて強く思いました。
資料を準備し、お渡しするのを楽しみにしていた時に
大きな病院で良くある、突然の勤務変更でOさんの治療の日に会えなくなり
資料を託したスタッフも休みになり…その月の様子はわからないままでした
だけど、『また来週』と言ってくれたあの顔が離れず
治療という厳しい環境中での、少し楽しみを持って私に会うために来てくれていたんだろうなと思うと、やりきれない気持ちでした
そしてそれからすぐに、Oさんが緊急入院をし、もう治療には来られないという事を聞き
何であの時に資料だけでも渡しにいかなかったんだ…という後悔ばかりでした。
出来るなら、もう一度施術をして少しでも楽になってもらいたいと言う願いは届かないまま…
初回のベッドサイドでのお話しの時に
実は、病院外でやりたいんです
という私の今後の話しも嬉しそうに聞いもらっていて、
『病院辞めても行く!!他にも自分みたいに困っとる人いっぱいおると思うから、すごくいいよ!!
絶対行くよ!!楽しみやな』と、私のこれからを応援して下さって、これから前に進んでいく
勇気を頂いていたのに。何も返せなかった…。
『また来週‼』
あの時のOさんの表情や頂いた言葉が、ずっと私の原動力になっていて
リンパ浮腫や浮腫みで困られている方に1人でも多く出会い、伴走して行きたい。
と、0→1のちょっぴり険しいこれからを支えて頂いています
病気を抱えながら、浮腫みを抱えながら生活されている方はたくさんいて
どうにもならない…と思われているその方々の辛さを少しでも楽にしたい
諦めていた事や出来なかった日常の事を、
またやってみようかな!出来るかもしれない!!
そんな気持ちになれるようなきっかけになれたら、そんなお手伝いをしたい。
【リンパ浮腫や浮腫み、リンパケアでお困りの方の寄りどころを作る】
今日は私が今活動している原動力について、皆さんにも知ってもらいたくて
ちょっぴりお話しさせていただきました🎵
浮腫でお困りの方の力になりたいです!!
何かお困りごとや相談があればいつでもお待ちしております。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
では、また!!